子供に会えないなら払わない?面会交流と養育費の関係

2018.10.06 弁護士コラム

面会交流とは、離婚後、子供と一緒に暮らしていない親が、子供との面会・電話・メールなどの方法で、子供と交流すること触れ合うことをいいます。

この面会交流については、「親が子供に会う権利」だと思われがちです。

しかし、子供が親と面会・電話・メールなどの方法で交流することにより、離れて生活している親からも愛情を注がれることは、子供の人格形成の上で必要不可欠であり、重要であると考えられています。

つまり、面会交流を求めることは、両親からの愛情を求める子供の権利でもあります。

離婚する夫婦には、多かれ少なかれ感情的な対立があるのですが、その感情の反発から「絶対に子供に会わせたくない」として、子供との面会を拒絶するケースがあります。

しかし、これらの事情は子供を会わせる親側の感情の問題であり、面会を拒否する正当な理由ではありません。

正当な理由がない面会拒絶は慰謝料請求と対象になってしまいます。

次に、養育費とは、食費、被服費、教育費、医療費などの子供を育てていくために必要な全ての費用のことをいいます。

親には子供が自立するまで扶養する義務があります。

この義務は、離婚して親権者や監護者でなくなったとしても変わりません。

そのため、離婚後に子供と離れて生活することになった親は、扶養義務を果たすために、養育費を支払わなければなりません。

その意味で、養育費を請求することは、親からの扶養を求める子供の権利であるといえます。

この面会交流と養育費について、「子供と面会できないなら養育費を払わない」と主張したり、逆に「養育費を支払わないのであれば子供と面会させない」や「養育費はいらないから子供とは面会をさせない」と主張されたりすることがあります。

しかし、これらの主張はいずれも認められません。

なぜなら、前述したように、面会交流も養育費も子供の権利であって、それを親の意思で決めるのは、親のエゴにほかならないからです。

ただし、現実的な問題としては、子供の面会の有無と、養育費の支払いの有無は密接に関連しています。

私が養育費の不払いについての相談を受けた際、定期的に子供を会わせているケースと会わせていないケースとを比較すると、子供に会わせていないケースの方が圧倒的に養育費を支払ってもらえていません。

養育費を支払う側の親が子供と定期的に会うことにより子供の成長を目の当たりにすることができますし、子供に対する愛情を注ぐこともできます。

それにより「子供のために必要なお金だから、養育費をきちんと支払おう」という気持ちが強くなるからだと考えられます。

逆に、子供に会わせてもらえない場合には、子供の成長を知る機会がないために子供に対する愛情が薄れていくとともに、養育費が子供のために使われずに離婚した元配偶者が自由に使い込んでいるのではないかという疑念を抱くことになります。

その結果、「何のために養育費を支払わないといけないのだ」という気持ちが強くなり、次第に養育費を支払わなくなっていくと考えられます。

養育費の不払いに対する対策についてはさまざまな方法が提唱されていますが、私は「親に子供を会わせること」が最も効果的であり、最善の方法であると考えています。

離婚する際の感情のもつれなどから「子供に会わせたくない」という気持ちが芽生えて面会交流をさせないことも、子供に会えないからという理由で養育費を支払わないことも、実は子供の成長という観点からみると、むしろ逆効果であるという場合があります。

子供を親に会わせても子供に悪影響がなく、子供も会いたがっているのであれば、積極的に面会する機会を設けることが大事です。

そして、子供に会って成長を実感し、子供に対する愛情を感じるのであれば、養育費をきちんと支払うべきです。

それが、子供の健やかな成長のために親が果たすべき子供に対しての義務であると、私は思います。

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